帯状疱疹

  • 帯状疱疹は典型的には体の片側にだけ痛みを伴う紅斑が出現します。
  • 体の中心に出たり、全身に生じる、痛みはなく痒みのある帯状疱疹もあるため注意が必要です。
  • 帯状疱疹ははやく治療を開始しないと、神経痛の後遺症を残すことがあるため早期治療が重要です。
  • 帯状疱疹は温めることで痛みが和らぎます、また疲れやストレスでも引き起こされるためご注意ください。
  • 内服薬で治療開始してから効くのに2日程度かかるため内服開始時は若干皮疹が広がりますが、大菊心配しなくてもだんだん効いてくるのでご安心ください。
  • 帯状疱疹後神経痛が残る場合でも鎮痛薬、外用薬がありますのでご相談ください。
  • 帯状疱疹を予防するワクチンが50歳以上、リスクがある人で18歳以上の場合、適応があるのでご相談ください。

治療

内服治療

 抗ウイルス薬

水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑える薬です。早期に内服することで速やかな治癒が期待できます。

 鎮痛薬

帯状疱疹は激し痛みを伴うため、鎮痛薬をしっかり使うことが重要です。ロキソニンやカロナール、リリカなどの鎮痛薬や漢方などを用いて痛みの質に応じて使い分けます。

帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは幼少時に感染する水疱瘡ウイルスが原因の疾患です。
日本人の成人では約90%以上の方に水疱瘡ウイルスが体内に潜伏しており、80歳までに約3人に1人が発症すると言われています。
 
帯状疱疹の症状は、主に上半身に現れ、顔や目の周りに現れることもあります。
ピリピリと刺すような強い痛みを伴う赤い斑点と、水ぶくれが多数集まり帯状に発生します。
発症の原因は主に、免疫力の低下によるものです。
加齢・疲労・ストレス・糖尿病やがんなどがきっかけになります。
帯状疱疹は重症化すると、視力の低下や失明、顔面神経麻痺などの合併症を引き起こすこともあります。
 
帯状疱疹を予防するには、50歳以上を対象としたワクチンの接種が有効となります。
帯状疱疹ワクチンは帯状疱疹を完全に予防するものではありませんが、たとえ発症したとしても症状が軽く済んだり神経痛が残りにくいというデータあります。
 
当院では2種類のワクチンをご用意しております。
それぞれにメリット・デメリットがございますので比較表を参考にご検討ください。

帯状疱疹ワクチンの比較

 乾燥弱毒生水痘ワクチン ビケンシングリックス
接種回数1回/皮下注射2回/筋肉注射
接種間隔2ヶ月
帯状疱疹の
予防効果
50%程度50歳以上97%
70歳以上90%
料金11,000円2回で44,000円
帯状疱疹後の
神経痛抑制効果
1/3程度90%以上
予防の
持続期間
5年程度9年以上
種類生ワクチン不活化ワクチン
副反応・接種部位の痛み
・腫脹
・発赤
※3日~7日で消失します。
・接種部位の痛み
・腫脹
・発赤
・筋肉痛
・倦怠感
・頭痛
※3~7日で消失します。

料金

薬剤料乾燥弱毒生水痘ワクチン 11,000円
シングリックス  1回 22,000円※

※表示価格は税込です。
※シングリックスは2回の接種が必要です。

合併症・副作用

  • どちらのワクチンも一般的なワクチン同様、接種した後には、注射した部分が痛んだり、腫れや赤みが生じることがあります。
  • シングリックスはこの他、筋肉痛や倦怠感、頭痛といった症状もあらわれることがあります。
  • 乾燥弱毒生水痘ワクチンより、シングリックスの方が副反応が強く出る可能性があります。