尋常性白斑

尋常性白斑とは

 
尋常性白斑とは、境界が明瞭に肌の色が白く抜けてくる病気です。毛髪部に生じると白髪になることが多いです。
3つのタイプがあります。

  1. 全身に左右対称に見られる汎発型
  2. 単発~数個の白斑が部分的に生じてくる限局型
  3. 皮膚の神経に沿う分節型

 
汎発型は全年齢層に生じ、新生と悪化を繰り返しながら、徐々に広がります。
分節型の多くは小児または若年者に生じ、20~30%で自然軽快します。

治療

残念がら,現時点で根本治療はありません。以下にあげる様々な治療がありますが、様々な治療があるということは確実に効く治療がないことの裏返してでもあります。
 

外用治療

ステロイド外用

内服に比べて全身に及ぼす副作用が少ない点からよく用いられます。病初期の白斑に対しては色素の再生がみられることが多いですが、古い白斑では効かなくなります。分節型では効果は少ないです。
 

ビタミンD外用

単独外用で効果がみられることもありますが、紫外線治療との併用でさらに効果があるとの報告もあります。長期間使用しても副作用が生じにくい治療です。
 

免疫抑制剤外用(プロトピック)

本来はアトピー性皮膚炎の治療剤であり保険適応外ですが、効果がみられることがあり、ステロイド外用の副作用が出やすい顔面の白斑に用いられことが多いです。紫外線治療との併用は出来ません。

手術

 
拡大の止まった分節型の白斑が適応になります。
皮膚移植や白斑部を切除して治療します。